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グリーン水素製造・供給する日本企業

目次

グリーン水素は再生可能エネルギーを活用した次世代のクリーン燃料です。 日本でも脱炭素化に向け、エネルギー企業やメーカーが製造・供給に取り組んでいます。 本記事では、代表的な日本企業の事例を紹介し、その動向を解説します。

東京電力ホールディングス株式会社

グリーン水素の製造・供給

東京電力ホールディングスは、東京都が公募した中央防波堤外側埋立処分場の活用事業に採択され、再生可能エネルギー由来の電力を用いた水電解による水素製造施設を整備します。 再生可能エネルギー由来の電力を用い、太陽光発電と水電解装置を組み合わせる計画です。

さらに圧縮や輸送設備も備え、製造した水素は都市部に供給されます。発電や産業利用、燃料電池車など幅広い分野での活用が期待されています。 東京都との連携によるこの事業は、再生可能エネルギーの地産地消を進め、首都圏におけるカーボンニュートラル社会の実現に向けた重要な一歩と位置付けられています。

トヨタ自動車株式会社

グリーン水素の製造・供給

トヨタ自動車は、米国カリフォルニア州ロングビーチ港にある物流拠点で、FuelCell Energy社と連携し、再生可能資源から水素・電気・水を同時に生み出す施設「Tri-Gen」を稼働させました。 この施設では、畜産排泄物や食品廃棄物などのバイオマスを活用し、日量約1.2トンの水素を生成。 燃料電池車「MIRAI」や大型商用トラックに供給するほか、余剰電力は地元電力会社へ売電され、地域の脱炭素化と安定した電力供給にも貢献します。

また、発電能力は2.3メガワットに達し、拠点のオペレーション電力をまかなえるほか、生成した水は車両の洗車などにも利用可能。 年間でCO₂排出量9,000トン以上の削減や、ディーゼル燃料の大幅削減が見込まれており、物流拠点のカーボンニュートラル化に向けたモデルケースと位置づけられています。

三井物産株式会社

グリーン水素の製造・供給

三井物産はオーストラリア西部で「Yuri Project」と呼ばれるグリーン水素の製造・供給事業を展開しています。 太陽光発電を活用して水を電気分解し、CO₂を排出しない水素を製造。 この水素は現地のアンモニア工場に供給され、グリーンアンモニアの原料として利用されています。

さらに将来的には日本やアジアへの輸出も視野に、国際的な水素サプライチェーンの構築を中長期的に目指しています。 再生可能エネルギーと水素技術を融合した同プロジェクトは、産業分野の脱炭素化を進める上で重要な役割を担っています。

株式会社INPEX

グリーン水素の製造・供給

INPEXは米国テキサス州南部において、グリーン水素事業に関する共同スタディ契約を締結しました。 風力や太陽光など再生可能エネルギーを活用して水を電気分解し、水素を製造する可能性を検討するものです。

製造された水素は、主にアンモニアに転換して輸出され、日本を含む国際市場への供給が想定されています。 建設は2026年に開始、商業生産は2029年を目標としています。 同社はこれまで培ってきた石油・天然ガス開発の知見を活かし、水素・アンモニアを組み合わせた新たなエネルギー供給基盤を構築。 脱炭素社会に対応した持続可能なエネルギー事業の展開を目指しています。