総合計測機器メーカーである島津理化は、高純度水素を高い安全性でかつ安定的に供給するラボユース向けの水素製造装置を提供しています。ここでは、島津理化の水素製造装置の特徴や導入事例について解説します。

GC用ガス発生装置付ラボタワーは、PEM(プロトン交換膜)方式の電解セルで純水を分解し、超高純度の水素ガスを必要な瞬間だけ生成します。圧力低下やリークを検知すると自動停止する安全機構と、振動センサーによる地震停止機能を標準搭載しており、トラブルが起きると素早く遮断します。
多層的な保護設計で、ボンベ交換や残量管理の手間を解消しながら、24時間体制で安定したキャリアガス・検出器用燃料ガスを供給できる点が魅力です。
実験台と一体化した塔状フレームに水素製造装置とゼロエアー発生装置(オプション)を組み込み、ガスクロ本体や付帯機器を縦方向に収納することで、限られた実験室スペースを有効活用できます。
中空糸メンブレンフィルターとヒートレスドライヤーによる二段階乾燥工程は自己再生式のため、乾燥剤交換が不要で運用コストを抑制可能です。定期作業は半年ごとのデオナイザーバッグ交換程度で済み、装置停止時間を最小化できます。

| 発生方式 | 水電解(PEM型/固体高分子膜型) |
|---|---|
| 水素純度(%) | 99.99996% または 99.9996% ※機種(NMシリーズ/PGシリーズ)により異なる |
| 水素発生量(Nm³) | 0.006 ~ 0.03 Nm³/h 相当 (カタログ値:100 ~ 500 cc/min) |
| 設置場所 | 実験室(屋内) ※GC設置用什器として実験室内に設置(一般事務室レベルの環境) |
| 供給形態 | オンサイト供給(装置内製造) ※純水電気分解により必要な時だけ製造 |
| 運転圧力 | 140 ~ 900 kPa(出口圧力) |
| 自動運転 | あり ※圧力低下検知・地震検知による自動停止、デマンド供給機能 |
島津理化のGC用ガス発生装置付ラボタワーは、実験室特有の「法令遵守と安全確保」に特化しており、現場の負担軽減と将来のラボ拡張(スケールアップ)の双方に貢献します。
① 法律・安全面:ボンベ保管規定のクリアと安全性(現場メリット)
本機の最大の強みは、内部の水素貯蔵量がわずか「50mL未満」に抑えられている点です。これにより高圧ガス保安法はもちろんのこと、厳格化が進む消防法上の屋内ボンベ保管規定や、大学・研究機関独自の厳しい持ち込み制限を容易にクリアできます。
高圧ボンベを居室内に置くリスクを排除し、ガスクロマトグラフ(GC)の横で安全に運用できるため、研究員の労働環境が向上します。また、必要な時だけ製造するオンデマンド供給により、長時間の連続分析における「ガス欠によるやり直しコスト」のゼロ化も目指せます。
② コスト・拡張面:自己再生式ドライヤーと省スペース設計(経営メリット)
将来的に分析ラインや人員が増加した際、ラボの「スペース不足」と「消耗品管理の手間」が経営課題となります。本機は実験台と一体化できる極めてスリムな塔状フレームを採用しており、限られた実験室のスペースを有効活用してスムーズな機材増設(スケールアップ)が可能です。
さらに、二段階乾燥工程に「自己再生式」を採用しているため、他社製品で発生しがちな乾燥剤の定期購入や交換作業が不要です。ヘリウム高騰対策としてのROI(投資対効果)を高めつつ、維持管理にかかる見えない事務コストを削減します。
主な用途はガスクロマトグラフのキャリアガスやFID・NPDなどの燃料ガス、ゼロエアーの供給です。特にヘリウム不足で水素キャリアに切り替える分析現場や、複数台のGCを運用する食品・環境・石油化学ラボで省スペース化とランニングコスト低減に貢献します。
屋内ボンベ保管規制への対応が求められる分析環境で威力を発揮し、多岐にわたるサンプルの高速・高分離分析を支えます。
島津製作所と信州大学は、2024年8月に包括連携協定を締結し、水の浄化・循環利用や水素エネルギーの分野における共同研究を開始しました。島津製作所の高度な分析計測技術と、信州大学の「アクア・リジェネレーション(ARG)」をはじめとした水や水素関連の研究実績を融合させ、環境分野での社会実装を目指す方針です。
具体的なテーマには、水の純度測定や浄化、水素製造用触媒の劣化評価などが含まれます。研究は信州大学松本キャンパス内の新拠点で実施され、持続可能な社会の構築に貢献する技術開発を推進していく計画です。
高頻度でGC分析を行い、水素キャリアガスやFID燃料ガスを常時消費する環境分析ラボ、医薬・バイオ原薬メーカー、石油化学プラントの品質管理部門、食品安全試験機関などに特に適しています。ボンベ交換のダウンタイム削減と安全規制対応を同時に追求する現場で、導入効果が大きくなります。
こうした要件に応える装置を選ぶには、水素の活用目的に合った方式・性能の見極めが重要です。当サイトでは、用途別におすすめの水素発生装置を紹介しているので、装置選びの参考にご活用ください。
理化学教育用器械の製造から事業を拡大し、現在は分析計測・医用機器分野・航空産業機器など多彩な分野で活躍している総合計測機器メーカーです。質量分析やクロマトグラフィーなどの先端技術研究を通じ、環境保全やライフサイエンス分野の社会課題解決に貢献しています。
| 本社所在地 | 東京都千代田区神田神保町1-32 出版クラブビル |
|---|---|
| 電話番号 | 03-6848-6600 |
| 公式URL | https://www.shimadzu-rika.co.jp/ |
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