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エア・ウォーター

目次

エア・ウォーターという社名のとおり、空気と水に関する事業を原点としています。水素製造装置「VHR」は、産業ガス分野で培った技術を活かして開発されました。ここでは、エア・ウォーターの水素製造装置の特徴や導入事例について解説します。

エア・ウォーターのキャプチャ画像
画像引用元:エア・ウォーター公式HP(https://www.awi.co.jp/ja/)

エア・ウォーターの
水素製造装置の特徴

高効率で
ランニングコストを抑制

VHRは天然ガスを原料とする水蒸気改質方式に独自の「ホットボックス構造」改質器と複数熱交換器を組み合わせ、プロセス内の熱を徹底回収します。

酸素添加を不要にしたことで改質ガスの自己熱利用率が高まり、従来機比で電力を削減してCO2排出を10%低減、天然ガスの消費量、総ランニングコストも削減します。

高純度・安定供給を実現する
オンサイト型

発生量は40~400Nm³/hと幅広く、真空再生方式PVSAによる精製で99.999%までの高純度水素を連続供給できます。

装置はスキッド化され省スペースで据付が容易なうえ、国内9拠点のバックアップ体制により保守点検時や非常時もガス供給が途切れません。メンテナンス性と遠隔監視機能を重視した設計で、長期運用の信頼性を高めています。

※ユーティリティ条件(AC200/400V(50/60 Hz)、冷却水5~32℃、計装空気露点-20℃など)参照元:エア・ウォーター公式HP(https://products.awi.co.jp/ja/industrial/business/plant/id002496)

エア・ウォーターの
水素製造装置

VHR

エア・ウォーターの製品画像
画像引用元:エア・ウォーター公式HP(https://products.awi.co.jp/ja/industrial/business/plant/id002496)
発生方式化石燃料改質(水蒸気改質)
水素純度(%)99~99.999%以上
水素発生量(Nm³)40~400Nm³/h
設置場所公式HPに記載なし
供給形態オンサイト型
運転圧力※ユーティリティ条件
天然ガス
0.03MPa~0.99MPa
上水
0.2MPa以上
冷却水
0.2~0.3MPa
※その他あり
自動運転公式HPに記載なし
※ユーティリティ条件 参照元:エア・ウォーター公式HP(https://products.awi.co.jp/ja/industrial/business/plant/id002496)

スペックから読み解く現場導入と脱炭素インフラのメリット

総合ガスメーカーであるエア・ウォーターの水素発生装置(V1シリーズ等)は、現場のガス欠リスクを根絶するだけでなく、工場全体の脱炭素化(Scope1,2の削減)を強力に推し進める経営インフラとなります。

① 法律・運用面:オンサイト化による供給安定とコスト削減(現場メリット)
高圧ガスボンベやカードル、液化水素ローリーによる外部調達への依存から脱却し、自社敷地内(オンサイト)で水素を製造することで、悪天候や災害時の物流停止による「工場稼働ストップのリスク」を排除できます。また、ボンベの残量管理や発注、重労働となる交換作業から現場の作業者を解放し、安全でスムーズな運用体制を構築できます。

② 環境・拡張面:独自のCO2削減技術とメガワット級へのスケールアップ(経営メリット)
ラボ用の小型機から、PEM方式による250Nm³/hの大型水電解設備、さらには天然ガス改質による400Nm³/hの大規模システムまで、将来の工場拡張(スケールアップ)に合わせた柔軟な設備設計が可能です。
さらに水蒸気改質型システムにおいては、独自の革新的な改質器構造や熱回収プロセスの最適化により、従来比で10%のCO2排出量削減を達成しも目指せます。脱炭素(ESG)経営を推進する企業にとって、環境負荷の低減とコストダウンを同時に実現できる投資価値の高いソリューションです。

VHRの主な用途

VHRで生成される高純度水素は、半導体デバイス製造の還元・キャリアガス、鋼板の連続焼鈍ラインやアルミ・チタン合金などの熱処理炉、光学ガラスやフロートガラスの還元雰囲気、ポリシリコンやアンモニアなど化学プロセスの原料、水素ステーションの燃料補給バックアップまで幅広い産業で利用されています。

40~400Nm³/h 程度の中規模需要に適合するため、既存工場の一部ラインを水素化したいケースや、コストとカーボンフットプリントを両立したい事業者に向いています。

エア・ウォーターの
水素製造装置の事例

CO2を出さずに水素をつくる、
ターコイズ水素の革新技術

従来の水素製造装置「VH」の課題を解決した高効率型装置「VHR」を開発し、天然ガスと電力の使用量を削減しつつ、CO2排出量とランニングコストを削減することに成功しました。

戸田工業と共同開発中のDMR法により、製造過程でCO2を排出せず、代わりにカーボンナノチューブを回収する新たな製造技術(ターコイズ水素)の社会実装も推進中です。

これらの取り組みで、環境負荷の低い水素社会の実現とエネルギー革新の両立を目指しています。

北海道豊富町で未利用ガスから水素、
DMR法で
地域サプライチェーン実装へ

エア・ウォーターと戸田工業がNEDO委託事業として2021年開始。北海道天塩郡豊富町で建設したDMR水素製造プラントが2025年9月18日に竣工(9月19日発表)。

場所は豊富町。参画はエア・ウォーター、戸田工業(NEDO助成)、豊富町が協力。

未利用天然ガスをDMR(メタン直接改質)でCO2を直接排出せずに水素化し、近隣需要家への供給・品質実証と、副生成炭素(CNT)の利活用を通じ地域のCO2フリー水素サプライチェーンを構築することが目的です。

エア・ウォーターの
水素製造装置が
おすすめな企業は?

オンサイトで毎時数十~数百Nm³規模の高純度水素を必要とし、天然ガス配管あるいはLNG受入設備を保有する製造業に適しています。

熱処理炉を多数抱える金属・鋼板関連企業、バックアップ用に連続安定供給を求める半導体・電子部品メーカー、ガラス溶融炉の燃料を水素混焼へ切り替えたいガラスメーカー、脱炭素目標に沿ってCO₂排出削減とコスト抑制を同時に図りたい化学・素材企業なども、VHRの導入で効果を実感しやすいでしょう。

こうした要件に応える装置を選ぶには、水素の活用目的に合った方式・性能の見極めが重要です。当サイトでは、用途別におすすめの水素発生装置を紹介しているので、装置選びの参考にご活用ください。

エア・ウォーターの基礎情報

産業ガスの大手企業で、産業ガスのほかエネルギー、医療、食品、エンジニアリングなど多角化を進め、国内のグループネットワークで顧客を支援しています。

同社の研究開発部門ではVHRの改良やCO₂フリー水素を目指す直接メタンリフォーミング(DMR)法など脱炭素技術を推進し、NEDO採択事業も通じて水素バリューチェーンの高度化を図っています。

本社所在地大阪府大阪市中央区南船場2-12-8 エア・ウォータービル
電話番号06-6252-5411(代表)
公式URLhttps://www.awi.co.jp/ja/